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みどころ・試合内容 /
2017年6月19日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

究極の技巧派 vs ロシアの破壊者
7ヵ月ぶりの因縁の直接再戦

 昨年11月、両者は今回とは逆の立場で拳を交え、アンドレ・ウォード(33=アメリカ)がジャッジ三者から114対113の1ポイント差で支持されて12回判定勝ち、スーパー・ミドル級に続いて2階級制覇を成し遂げた。しかし、ファンや識者の多くはセルゲイ・コバレフ(34=ロシア)の勝利とみて判定に異議を唱えた。もちろんコバレフ自身の怒りの矛先も判定に向けられ、「ウォードはダウンをしたうえ逃げ回っただけじゃないか。勝利とベルトを盗まれた」と憤慨、即再戦を要求した。この試合、コバレフが2回に右のカウンターをヒットしてダウンを奪い、前半で大量リードを奪ったのは事実だ。しかし、中盤以降はウォードの動きが精彩を取り戻し、互角に近い内容のラウンドで優勢をアピールしていった点も見逃してはなるまい。ことに終盤は過去にコバレフが見せたことのない綻びを露呈したことも加えておく必要があるだろう。契約に従ってのこととはいえウォードが再戦に応じたのは、こうした確かな手応えがあるからに違いない。
 そのウォードは9歳でボクシングを始め、20歳で出場した04年アテネ五輪ではライト・ヘビー級で金メダルを獲得している。ちなみにこの金メダルは、2000年シドニー大会以降の5大会でアメリカの男子選手が獲得した唯一のものだ。ウォードは04年12月にプロ転向を果たし、先のコバレフ戦まで31戦全勝(15KO)のレコードを残している。この間、09年から13年にかけてWBAとWBCのスーパー・ミドル級王座を獲得して通算6度防衛。さらにコバレフに勝って2階級制覇を達成している。体重を同一と仮定した最強ランキング、パウンド・フォー・パウンドの上位常連でもある。なにしろアマチュア時代の96年に喫した敗北が最後だというから、21年間も無敗を続けていることになる。その「負けないボクシング」を支えているのがスピードとテクニックだ。7ヵ月前がそうだったように、状況を読んで戦術を変えてくる頭脳的なボクシングにも定評がある。
 対するコバレフは32戦30勝(26KO)1敗1分、KO率81パーセントという数字が表しているように、攻撃力に優れた強打者だ。五輪出場こそ逃したが、こちらも215戦193勝22敗という豊富なアマチュア経験があり、テクニックの面でも特に攻撃に関して巧みなところがある。左ジャブで追い立て、繋ぎの速い右ストレートを見舞い、さらに間髪入れずに左を返すKOパターンを持っている。
 これが「破壊」のセオリーといっていいだろう。さらにウォードとの初戦で右のカウンターでダウンを奪ったように、コバレフはタイミングの掴み方も巧みだ。
 ただ、競った状態での長丁場となると経験が少なく、それがウォードとの初戦では凶と出たようだ。攻め急いでパンチがラフになり、そのためバランスを崩す場面が目立ったのだ。
 初戦は10対9で挑戦者ウォード有利というオッズだったが、今度も11対8でウォード有利と出ている。勝ったにもかかわらず差が開いていないのは、両者間の力量差がほとんどないとみられている証左といえる。
コバレフは「ウォード憎し」の感情を隠そうとせず「どうしてもウォードのことを好きにはなれない。彼は偽物のチャンピオンだ。彼自身が前回の試合で負けたことを知っているはずなんだ。今度こそ彼を破壊し、盗まれたベルトを取り戻す」と鼻息が荒い。その感情のままコバレフが序盤からエンジン全開で飛ばし、打たれ強くはないウォードを粉砕してしまう可能性も十分にある。一方で、手練れのウォードが相手の動きを読んで闘牛士のようにひらりひらりとかわし、効率的にパンチを打ち込んで加点していくことも考えられる。どちらが自分の得意のパターンに持ち込むのか。それによっては一方的な展開になる可能性もある。勝敗確率は50-50だ。

 


Written by ボクシングライター原功

ライト・ヘビー級トップ戦線の現状

WBA SC:アンドレ・ウォード(アメリカ)
WBA   :ネイサン・クレバリー(イギリス)
WBA暫定:ドミトリー・ビボル(ロシア)
WBC   :アドニス・スティーブンソン(カナダ)
IBF    :アンドレ・ウォード(アメリカ)
WBO   :アンドレ・ウォード(アメリカ)

 6月1日現在でWBC王座を7度防衛中の「スーパーマン」アドニス・スティーブンソン(39=カナダ)が長期政権を誇っているが、この2年ほどは試合のペースが落ちている。サウスポーから踏み込んで打ち込む左ストレートの破壊力に錆はみられないものの、39歳という年齢が気になり始めてきた。3団体の王座を持つアンドレ・ウォード(33=アメリカ)は04年のプロデビューから13年のキャリアを持つが、肩の故障やビジネス上の問題などでブランクをつくったこともあり、まだ31戦(全勝15KO)と試合数は多くない。ケガという点で気がかりなところはあるが、積年疲労は少ないかもしれない。
 前3団体王者のセルゲイ・コバレフ(34=ロシア)は、この両王者と同格の扱いをしていいだろう。7ヵ月前にウォードに敗れたとはいえファンや識者の多くがコバレフを支持したほどで、10度の世界戦で9勝(7KO)1敗という実績もみごとだ。4月で34歳になったが、まだまだ老け込む年齢ではない。
 ランカーではアルツール・ベテルビエフ(32=ロシア)が頭ひとつ抜けた存在感を示している。15年から16年にかけてケガに泣いて勝負を見送らざるを得なかったが、今年後半から来年にかけて大舞台を迎える可能性は高い。デビューからの連続KO勝ちは11まで伸びており、7月にはIBFの挑戦者決定戦に出場する予定だ。
 同様にWBC1位のエレイデル・アルバレス(33=コロンビア)も長いこと王座挑戦待機状態が続いている。また、12年ロンドン五輪銅メダリストのオレクサンデル・グヴォジーク(30=ウクライナ)も来年は勝負に出そうだ。



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