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みどころ・試合内容 / 2014年6月2日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

12気筒の高性能王者 VS 元4階級制覇王者
オッズは5対1でドネアの5冠支持

「フィリピーノ・フラッシュ(フィリピンの閃光)」の異名を持つドネアが、オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ=6階級)、マニー・パッキャオ(フィリピン=6階級)、トーマス・ハーンズ(アメリカ)、シュガー・レイ・レナード(アメリカ)、フロイド・メイウェザー(アメリカ)、ホルヘ・アルセ(メキシコ)に続く史上7人目の5階級制覇を狙ってフェザー級のWBA“スーパー王者”ベチェカに挑む。オッズは5対1でドネア有利と出ているが、その数字ほど簡単な試合にはならないと思われる。

ドネアは07年7月にフライ級王座を獲得したのを皮切りに、09年8月にS・フライ級、11年2月にバンタム級、12年2月にS・バンタム級とクラスを上げてきた。身長166センチ、リーチ173センチという体格はフライ級やS・フライ級では多少のアドバンテージになっていたが、バンタム級、S・バンタム級では辛うじて平均の域内というところだ。スピードを生かして相手をコントロールし、様々な罠を仕掛けて左フックに繋げるボクシングは技巧とパワーの融合したハイレベルのものといえる。インサイドから鋭く突き上げるアッパーや右ストレートも一発で仕留める破壊力がある。経験値を含めた総合力ではベチェカを上回っているといえる。5階級制覇の可能性は高いとみるが、不安がないわけではない。「昨年はベストのパフォーマンスができなかった」とドネア本人がいうように、13年は4月にS・バンタム級王座の統一戦でWBO王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)に判定負け。11月の再起戦ではフェザー級の体重でビック・ダルチニャン(アルメニア)に逆転の9回TKO勝ちと、不本意な内容の試合が続いているのだ。ダルチニャン戦は「計量時に試合をキャンセルしたいと思ったほど体調が悪かった」というが、その点を割り引いたとしてもフェザー級で十分な試運転が済んでいない点は否めない。この2戦に関してドネアは「これまではパワーで勝負できたが、今後は別のものが必要になると思う」と自己分析している。父親とのフィリピン・キャンプでどんな調整をしたのか、どんな策を練ってリングに上がるのか注目される。34戦32勝(21KO)2敗。

そんなスター選手を迎え撃つベチェカは、昨年12月にクリス・ジョン(インドネシア)を6回終了TKOで破って手に入れた王座の初防衛戦となる。10年間に18度の防衛を誇った無敗のロングラン王者を倒したことで一気にフェザー級戦線のトップに躍り出たベチェカだが、もともと地力のある選手として評価はされていた。28戦26勝(16KO)2敗のうちの1敗は07年5月、有明コロシアムで長谷川穂積(千里馬神戸⇒真正)の持つWBC世界バンタム級王座に挑んだときのものだが、4ポイント差が二者、もうひとりは2ポイント差の惜敗だった。その後、S・バンタム級からフェザー級に上げ、昨年4月にはインドネシアで地元の人気者ダウド・ヨルダンにも12回TKO勝ちを収めており、ドネアよりもひと足早くフェザー級の水に慣れているといえる。上体を前後に動かしながら突如として距離を詰めて攻撃したかと思うと、さっと射程外に離れるなど相手にとっては捕まえにくい戦い方をする右のボクサーファイター型だ。ドネアも「複雑な動きをする変則型の選手」と分析している。長谷川と戦ったころよりも攻撃力を増しており、飛び込むようにして打ってくる右はドネアも要注意といえそうだ。

ドネアが最初から圧力をかける展開になるのか、それとも体格で勝るベチェカがリング中で構え、ドネアがサークルしながら出入りを狙うのか。ともに戦うスタイルに幅があるため、どう出るかは試合が始まってみないと分からない。フェイントを多用しながら牽制し合う序盤を経て中盤からパンチの交換が増え、ともに終盤で勝負に出る――という展開を予想するが、途中で戦力バランスが大きく傾くようだと、その時点で一気に決着がつく可能性もある。スピードと経験値で勝るドネア有利は不動だが、ベチェカのスタイルに戸惑い前半で出遅れるようだと苦戦を強いられることになりそうだ。

 


Written by ボクシングライター原功



ノニト・ドネア

ノニト・ドネア

フェザー級トップ戦線の現状

WBAスーパー:シンピウェ・ベチェカ(南アフリカ共和国)
WBA      :ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)
WBA暫定   :ヘスス・アンドレ・クェジャル(アルゼンチン)
WBC      :ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)
IBF       :イブゲニー・グラドビッチ(ロシア)
WBO      :空位

国籍も戦闘スタイルも異なる4人の選手がトップの座に君臨している。V18王者クリス・ジョン(インドネシア)を引退に追い込んで戴冠を果たしたWBAスーパー王者シンピウェ・ベチェカ(南アフリカ共和国)は今回、初防衛戦でノニト・ドネア(フィリピン)を迎え撃つ。厳しい戦いが予想されるが、この難関を乗り越えるようだと安定政権を築く可能性もありそうだ。WBAのレギュラー王者ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)は23戦全勝(19KO)の強打者で、ビック・ダルチニャン(アルメニア)を相手に2度目の防衛戦に臨む。IBF王者イブゲニー・グラドビッチ(ロシア)も18戦全勝(9KO)を誇る。前王者ビリー・ディブ(オーストラリア)を9回TKOで退けるなど2度の防衛を果たしている。3度目の防衛戦ではアレクサンデル・ミスキルチアン(ベルギー)の挑戦を受けることになっている。

WBO王座は3月にオルランド・サリド(メキシコ)がワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)との防衛戦を前に計量で失格したため空位になっている。1位のゲイリー・ラッセル(アメリカ)と、ロマチェンコの間で決定戦が行われることになっている。このサウスポー対決も興味深いカードだ。また、WBCは1位のアブネル・マレス(メキシコ)と2位のジェイソン・べレス(プエルトリコ)で挑戦者決定戦を行うよう指令を出しており、こちらも要注目といえる。さらにはウィルフレド・バスケス・ジュニア(プエルトリコ)対マルビン・ソンソナ(フィリピン)という元世界王者同士の再戦も控えている。


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