映画

あるメイドの密かな欲望

文豪Ｏ・ミルボーの名作「小間使の日記」を人気女優Ｌ・セドゥ主演で映画化。新たな雇い主の屋敷で日々働きながら、毎日を悶々と過ごすメイドをヒロインにした文芸ドラマ。

かつてジャン・ルノワール監督やルイス・ブニュエル監督も映画化した「小間使の日記」を、今回は監督でもあるダルデンヌ兄弟らのプロデュースで、「マリー・アントワネットに別れをつげて」のB・ジャコー監督が映画化。ブルジョワの生活を、彼らに密着しているが庶民であるヒロインの視点から批判的に描いた物語で、ジョゼフ・ロージー監督の「召使」などに通じる趣向だ。先鋭的な作品も多いセドゥだが、古式ゆかしい衣装に身を包んだ本作であらためてその美貌と魅力を再確認させた。WOWOWの放送が日本初公開。