映画

突撃

「２００１年宇宙の旅」の巨匠Ｓ・キューブリック監督による戦争映画の傑作。第一次世界大戦で軍の上層部と部下の間で苦悩するフランスの軍人を迫真の戦闘場面と共に描く。

娯楽性と芸術性の調和に成功した天才キューブリックが作家活動の初期に作り上げた戦争映画。第一次世界大戦中の対ドイツ戦線で、軍上層部と部下の間で苦悩するフランス軍指揮官。その心理に迫った反骨の異色作。同時に、兵士の突撃をカメラが横方向からえんえんと捉えた名ショットなど、戦闘シーンの迫力は息を呑むほどで、後の同監督の「フルメタル・ジャケット」と比較して見るのも面白い。単なる痛快娯楽作と一線を画す、鬼才ならではの重厚な1本だ。主演は後に同監督の「スパルタカス」に出演するK・ダグラス。