「武士道シックスティーン」成海璃子インタビュー
女子高生が元気いっぱいに武士道にまい進!? あるのは勝利のみ! 剣道一直線の女子高生・磯山と、続けるだけが目的(?)の剣道をエンジョイする女子高生・西荻という対照的な二人の主人公が、剣道を通じて成長していく姿を描く「武士道シックスティーン」。成海璃子、北乃きいといった、若手実力派の共演も話題を集める感動作。磯山役の成海が、初体験の剣道、磯山というストイックなキャラ、そして、演技の道など、さまざまなテーマを赤裸々に語ってくれた。
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04/16(金)更新
役柄とは一転、とっても柔らかい表情を見せてくれた璃子ちゃん
(C)2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会
スピンオフドラマ集「ブカツ道」成海璃子篇T「桜の園」より
成海璃子=磯山香織、撮影中は剣の道に一直線!
Q. 本作は、剣道がモチーフとなっていますよね。それまで剣道について、なじみはありましたか?
いえ。剣道は、初めてでしたし、剣道そのものについては、あまり考えていなかったです。(剣道は)やるのが当たり前のような感じだったので、余裕がなかったということもありますけど、とりあえずがむしゃらという感じでしたね。毎日やっていましたし、わたしは北乃さんたちよりも、少し前から一人で練習をしていたので、途中でヒザがダメになっちゃって、水がたまったりしました。けいこをしたいけど、出来ない期間がちょっとあって、すごく泣きましたね(笑)。
Q. 余裕がなかったというのは、役の気持ちを膨らます上でのプレッシャーもあったということですか?
いえ。原作を読んでいましたし、磯山という役は、脚本を読んだ時にも結構浮かんだというか、だから、事前に何かをしなきゃという不安は特になかったんです。ですが、やっぱり剣道が。部活みたいに猛特訓するということが初めてだったので、すごくしんどかったです(笑)。
Q. 磯山というキャラクターは、本読み、本番の撮影など、どの段階で自分のものになりましたか?
(磯山が)つかめたかつかめていないかは、わからないですね。わたしは、自分のその場の感情を一番信じているので、何も考えていませんでしたし、今もあまり覚えていません。カメラが回ったら、とりあえず自分が思ったように動いています。わたしが磯山という感覚ですよね。わたしから出てくるものが磯山というか、その場に立ったら、何も考えずに動いていますね。
Q. 古厩智之監督からは、磯山を演じる上で、演出上のリクエストなど何かありましたか?
古厩監督とは、役について、現場ではほとんど話さなかったですね。むしろ、撮影が終わってから話すことが多かったです。先日、ショートフィルム(※)の撮影があって、そこでまた古厩監督と一緒になりました。監督の脚本が好きだなと思ったし、古厩監督が好きみたいです(笑)。(ショートフィルムは)磯山は全く関係なくて、違う人間を演じています。すべて部活の話です。
※「武士道シックスティーン」のスピンオフドラマ集「ブカツ道」。成海璃子篇T「桜の園」(古厩智之監督)などをはじめ、各話約20分×5本がWOWOWでオンエア)。
夕陽に照らされてノスタルジックな雰囲気……
一つ一つじっくり考えながら質問に答えてくれました
(C)2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会
およそ女優は、毎回緊張して撮影に臨むべし!
Q. 磯山は相手を殺してでも勝つ、勝ち負けがすべての女の子ですが、ご自身はいかがですか?
わたしは、勝つか負けるかとか、いいか悪いかとかじゃなくて、わたしが面白いか面白くないかで、結構判断していることがあります。頭のカタイ人にしてみれば、それはないだろう! ということでも、自分は面白いからいいかなって決めちゃっているところはよくあると思いますね。
Q. 例えば、今回の「武士道シックスティーン」でいうと、どこに面白みを感じたのでしょうか?
磯山です。磯山を単純にいいなあと思ったし、ただ、やりたいなあと思いました。だから、やりたいからやった、という感じです。今まで(の自分)がどうだったかあまりわからないですけど、でも毎回そうじゃなきゃやっぱり困りますね。前にもやったことがありそうな作品は選ばないですし、毎回緊張していないと、やる意味がないかなあと思っています。
Q. そういう意味では、今回の「武士道シックスティーン」での、最大の収穫とは、何でしょうか?
わからないです。何が勉強になったかはわからないですし、本当、ただ、カメラの前に立って、ただ、磯山として動いていました。それだけで精いっぱいで、それでいいかなと思っています。
Q. ところで、毎回の作品でクランクインする直前などに、目標設定みたいなことをされますか?
以前はわからないですが、最近は全くしないですね。目標などを設定したところで、現場の雰囲気や感情――たぶん感情が一番、すべてだと思っているので、そんなゴチャゴチャ考える必要がないというか、その瞬間が(映像に)映ると思うんですよね。磯山が生きていた瞬間ですよね。
(C)2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会
(C)2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会
青春真っ只中の璃子ちゃんをご堪能あれ!
最後の敵は自分自身! 無の境地で女優道にまい進します!
Q. 西荻早苗役の北乃きいさんですが、共演を経て同じ女優としてスゴイ! と思ったところは?
けいこの段階から一緒にやっていて、現場でもずっと一緒だったので、良いところも悪いところも何でも見えるというか(笑)。前に、お互いに中学生ぐらいの時にお会いしたことがあったのですが、その時は彼女のことをよく知らなかったんです。今回は、撮影中はわたしが磯山そのものだったので、彼女のことを(役の)西荻としてみていましたね。
Q. 磯山と西荻はいい意味でのライバル同士です。ご自身にとってのライバルはいますか?
う〜ん。ライバルみたいな人は、いないと思います。わたしは、何に一番焦っているのかなあ? ライバルは、いないんじゃないですかね。たぶん、突き詰めると、全部自分だと思います。だって、頑張らないのも自分、ま、いっか、ってなってしまうのも自分だから、そう考えると、自分ですよね。でも、本当は、自分のことは、よくわかっていないんですよ。
Q. とはいえ、仕事柄演じる役を通して、自分自身を知ることがありそうですけど、いかがですか?
全部が感覚的なのか、何も考えていないです。だから、言葉にならないなあ(笑)。毎日、言っていることとか考え方が変化しているので、覚えていないんですよね。でも、前よりも今の方がしんどいです。寝なくても全然平気なんですけど、何に向かっているんだろう? とか、思っていることをどこに吐いたらいいのかわからないというか、よくわからなくなってきていますね。
Q. なるほど。例えば、役柄などでご自身が進む方向について、悩まれているということですか?
う〜ん。役者としてだけではなく、人としてもなんですけど、いろいろと考えても仕方がないので、とりあえず100パーセントで作っていく、それしかないんだろうなと今は思っていますね。
Q. 将来的に自分がどこに進むか、何をするべきか考える時間になればいいですね。
考えちゃダメ、なのかなあとも思いますね。とりあえず、行くぜ! みたいな感じです(笑)。
Q. 最後になりますが、映画の公開を楽しみに待っているファンの方たちへ一言お願いします。
磯山という役は、やっていて苦しかったんですけど、本当に楽しかったです。わたしは精いっぱいやりましたので、観て、何かしらを感じてもらえればいいなあと思っています、ぜひ観てください。
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自分の中から出てきた磯山という要素を、ただ生きていたと語った成海。磯山は成海の分身であって、スクリーンで自分の生き方を模索している磯山の姿に、成海自身がオーバーラップして見えるのも、あながち大げさな感想とは言えないようだ。剣の道、演技の道と、世界は違えども、技術を極めようというマインドは同じ。磯山に成海を重ね合わせるのもよし、自分自身を乗せて観るのもよし! どんな観方でも、確実に感動が戻ってくる「武士道シックスティーン」を見逃すな!!
映画「武士道シックスティーン」は4月24日よりテアトル新宿ほかにて全国公開
文:鴇田崇 / 写真:尾藤能暢 / スタイリスト:杉山まゆみ / ヘアメイク:竹下あゆみ / 編集:シネマトゥデイ























