「山形スクリーム」竹中直人&成海璃子インタビュー
奇才・竹中直人がメガホンを取り、“笑撃”のエンタメ・ムービーを作り上げた! 山形のヘンテコな村が舞台となる「山形スクリーム」は、落ち武者の亡霊が女子高生に恋して暴れまくる、抱腹絶倒・阿鼻叫喚の物語。監督のみならず、自らも落ち武者と村人の二役を務めた竹中と、落ち武者に愛されて逃げ回る女子高生・美香代を熱演した成海璃子が、山形で撮影した本作の裏話をたっぷりと語ってくれた。
07/24(金)更新
まずはビシっとポージング!
16歳とは思えない大人っぽさの璃子ちゃん
とってもキュートな竹中監督!
観終わってジーンとしてしまう、愛のある映画
Q:まずは仕上がりの感想から聞かせてください。
竹中:自分じゃわからないんですよ。いつも映画が出来上がってから、スタッフやキャストの方に「大丈夫? こんな感じになったけど?」って確認するんです。だから、璃子ちゃんが仕上がった映画を観て、「愛のある映画でした」と言ってくれたことがうれしくてね。「ああ、良かった!」っていう感じでした。あ、璃子ちゃんの感想まで言っちゃったね!
成海:いいですよ(笑)。撮影しているときは、どんな風につながるのかわからなかったんですけど、完成した作品を観終わったらジーンとしちゃったんです。あんなに愛があるなんて思っていなかったので、「すごく良かったです!」って、監督にすぐ連絡しました。
竹中:うれしかったのじゃ(照)。
Q:竹中監督は、なぜ山形でホラーを撮ろうと思ったんですか?
竹中:落ち武者ゾンビと女子高生が闘うホラーを作りたいというところから始まっていますからね。落ち武者っていえば、山形には出羽三山もありますし、それに、山形弁の柔らかさも気に入っていましたので、舞台は山形がいいなと最初から決めていました。後は、今は山形でたくさんの映画が作られていますから、映画作りにとても協力的だったということもありましたね。
Q:成海さんは、最初にこの作品のお話を聞いたときどう思いました?
成海:脚本を読ませていただいたときは、想像ができなかったんですよね。しかも、自分が演じる美香代だけが、唯一まともな存在っていうか(笑)。周りの人たちは全員変わっているから、その中で普通の存在でいるというのが興味深かったです。これまでは、ごく普通の人を演じるということがあまりなかったので、面白いだろうなぁと思いました。
いろんなお話をしてくれたインタビュー中の1コマ
2人揃って「せーのっ、きょーつけーっ!!」
気になる“ソーメンプシプシ”とは……!?
Q:ロケ中は山形の名物を楽しまれましたか?
成海:撮影が早く終わったときは、おそばを食べにいったりしました。それから、差し入れでブルーベリーやだだちゃ豆をいただきました。
竹中:後はサクランボね!
成海:そうサクランボも。すごくおいしかったです!
Q:作中にソーメンプシプシという名の郷土料理が登場しますが、どんな味なのでしょうか?
竹中:あれは、実際に食べているわけではないんですけどね、名前の響きが良かったのでセリフとして使ったんです。
成海:確か、アズキが入っていて甘いとか……。
竹中:そう、ソーメンというか冷やしうどんみたいなものにアズキが入っているらしいね。方言指導をしてくれた肉内君が……あ、プルンプルンに太っていたから僕が肉内君って呼んでいたんだけど(笑)。
成海:そうそう肉内さん……(爆笑)。
竹中:その肉内君が、山形のおばあちゃんがよく作ってくれたって教えてくれたので、ソーメンプシプシを映画に登場させたんです。
「ふごぉぉぉお〜」っと”気”を送っています……
璃子ちゃんの優しい笑顔がまぶしっ!
みんなが大好きだった竹中監督
Q:お互いが最初に思っていたイメージと、実際に共演してみて違うなと感じたことはありますか?
竹中:璃子ちゃんは、笑ったら止まらなくなってかわいかったなぁ(笑)。ずーっと笑っているから、僕も調子に乗って笑わせたくなってしまいました。璃子ちゃんにはクールなイメージがあったので、そこが実際とはちょっと違いました。後は、彼女は音楽がすごく好きなので、お互いの好きな音楽の話で盛り上がれたのが楽しかったですね。
成海:監督とは今回初めてお会いしたんですけど、「僕も役者だから、やりづらいところがあったら言ってね」とか、「このシーンなんだけど、どう思う?」とか、撮影中にいろいろと話しかけてくださったので、すごく心強かったです。撮影の天気待ちの時間も、一緒に歌を歌ったり、いろいろお話をさせてもらいました。
Q:竹中監督は、役者としても二役で出演されていますが……。
竹中:最初は、僕が出てしまうとうるさくなってしまいそうなので、今回は監督だけにしておこうと思っていたんです。でも、それじゃつまらないんじゃないの? とスタッフに言われて、じゃあ出るなら二役やってしまおうか、という感じだったんですよね。で、いざ出てみると、やっぱり自分の芝居がうるさいんで、編集でずいぶんカットしました。芝居がうるさいって、人に言われるとムカつくんですけど、自分で言っている分にはムカつかないんです(笑)。
Q:成海さんは、竹中さんの多才ぶりを間近でご覧になっていかがでしたか?
成海:みんな監督のことが好きなんだなーって現場で感じました。自分もそう思ったし、キャストの方もスタッフさんも、本当にこの映画を楽しんで作っていましたね。全員が同じ方向を見ながら作品を作れるなんて奇跡的なことですよね! 本当にいい現場で楽しかったです。
ホラー映画ですからね、「キャーーッ」と。
最後は監督から「みんなも観て楽しんでね〜♪」
こだわりのキャスティングにも注目!
Q:とにかくキャストが豪華ですが、キャスティングにはかなりこだわったんじゃないでしょうか?
竹中:すべての役者がチャーミングに見えないといけないので、こだわらないわけにはいかないですよね。もちろん、僕の価値観の中でのことなのですが、作品ではいつもキャスティングにこだわります。今回は理想通りのキャストが、スケジュールを合わせてくれたことにすごく感謝しています。EXILEのAKIRA、マイコ、温水洋一、クリスタル・ケイ、由紀さおりさんも、みんな山形まで集まってくれましたからね。
Q:AKIRAさんの自然な山形弁にも驚きました。
竹中:AKIRAはアホの三太郎という役を非常に愛してくれたので、とてもうれしかったです。撮影が終わってから、三太郎の衣装を持って帰ったみたいですね。AKIRAが山形での撮影を終えて、東京に帰らなければならないときに「ちょっと寂しい気持ちになる」と言って、また戻ってきたときに「何かホっとするんですよね!」って言ってくれたのが印象に残っています。
成海:AKIRAさんはいつもニコニコしていらっしゃって、周りの方に気を遣われていました。山形弁もかなり練習していたみたいで、すごい方だなぁと思いました。
Q:最後に、これから映画を観る方にメッセージをお願いします。
竹中:すべてのキャストがめちゃくちゃチャーミングにハジけていますから、この夏、とっても元気になれる映画だと思います。ぜひ劇場で観てくださいねっ!
成海:本当に楽しみながら作った作品なので、観てくださった皆さんに少しでも元気になってもらえたらうれしいです。
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ショッキングピンクのスーツを完ぺきに着こなすダンディーな竹中監督、16歳とは思えないほど大人の雰囲気を醸し出す成海。親子ほど歳の離れた2人だが、並んだ姿はまるで恋人同士のようだ。今回の取材で感じたのは、監督の映画や撮影にかかわる人々への深い愛情。膨大なキャストなのに、それぞれがサイコウに魅力的なのが、なによりの証拠ではないだろうか。珍妙な映像とギャグに笑い、予測不可能な展開に衝撃を受け、まさかの感動まで味わえる。そんな究極の竹中ワールドを、ぜひともスクリーンで味わってほしい。
映画「山形スクリーム」は8月1日より全国公開
文:斉藤由紀子 / 写真:高野広美 / 編集:シネマトゥデイ























