「尾根のかなたに」見るならWOWOW

インタビュー

峰岸薫 役 伊勢谷友介さん

Q. 脚本を読まれた感想は?
A.人の細かい心情にきちんとフィーチャーした…たとえば、時間の移り変わりとともに変化していく家族の形など、丁寧な描写に興味を引かれたというか、魅力を感じたのが最初の印象です。
そして、テーマがあるお話ですので、人間が起こした過去の大事故をきちんと反省していかなくてはいけないという思いも含めて、一緒に参加させていただきたいなと思いました。
Q. この役を演じて感じたことは?
A.何百体ものご遺体と対面しながら、どうにかして家族のもとに届けたいという思いを自分の中で膨らませていく…というシーンを演じたのですが、たとえば今回「311」を僕らも経験して、その中で身元の分からないご遺体や、また、見つからない方のご遺族の思いみたいなものを、現場を通して僕は感じていくことになりました。それが、とても僕の中では貴重な経験でした。不思議なのですが、人は死んでしまったら1つの物体であるはずなのに、それをきちんと供養してあげることによって、遺された人たちが次に向かって生きていけるきっかけになっていく…その手助けをすることが、どれだけ大事なことだったのか、そして自分も出来ることなら手助けしたいという思いを、撮影を通して実感することができました。僕の中で大きな感覚をいただいたと思っています。
Q. 印象に残っているシーンは?
A.お父さんの亡骸が…靴だけが返ってくるところで、街中の皆さんがご挨拶してくれるというシーンですね。
質問の答えとは少し違うかもしれませんが、僕は、本当に余貴美子さんと國村隼さんの大ファンなのです。お二人がお父さんとお母さんをやってくださるというだけで、もうほんとにほんとに嬉しくて、ご一緒させていただいているその時間が幸せでした。楽屋裏でもそうなのですが、本当に人としてバランスが取れていらっしゃる方たちでした。人格がしっかりしていらっしゃる方の隣でお芝居させていただく安心感と、ただお芝居をされるのではなくて、きちんとそこにオリジナリティを持っていらっしゃるので、一緒にお芝居するのが本当に幸せな経験になっております。
ついさっきも歯医者さんのシーンを撮らせていただいたときに、父親と息子の関係の中でちょっと嫌味を織り交ぜながら…みたいなお芝居をしていることがすごくすごく幸せで。本当にありがたいと思っております。
場面写真

小倉光太郎 役 松坂桃李さん

Q. 今回の役どころは?
A.僕が演じる光太郎は、事故の当日、偶然にも乗るはずだった飛行機に乗らずに助かってしまった男の子です。そのときに母と妹を失うんですけど、父親はやっぱり光太郎がいることによって妻と娘のことも思い出してしまうし、でも、親として生きる糧になったりもする。そういうとても複雑な状況に一夜にして運命が変わってしまって、そこでよりいっそう孤独感を持ってしまった男性ですね。
Q. この役を演じて感じたことは?
A.まず、この墜落事故のことを知らなかったんですよ。生まれる前の出来事だったので。だからこの作品を通して、こういうことがあったということ、でもこの現実を受け止めて、過去を受け入れて、未来を見据えて歩んでいった、立ち上がっていった人たちがいるということを、知ることができただけでも僕にはとても大きかったですね。どんな状況においても、やはり前を向いて進んでいけるという希望が持てました。
Q. 印象に残っているシーンは?
A.特別なすごいセリフとか、そういうことではないんですが。焼肉を食べている場面とか、子どもたちと戯れて遊んでいる場面なんていうのは、とても幸せな時間に満ちあふれていて。撮影を思い返すと、その家族と過ごした時間というのはとても大事だなというか、今僕の心の中で思い出に残っていますね。
Q. このドラマを通じて伝えたいことは?
A.僕は本当に生まれる前だったので、この事故が実際どういうものだったかというのは分からないですけども、現実を受け止めて立ち上がる、その瞬間というのが、光太郎のお話の中にも見えるわけですよ。そこは台本を読んだときに僕も号泣したんですけど、きっと見る人に希望というか、そういう明るいものを感じてもらえるんじゃないかなと思います。それと、僕の世代に見てほしいし、そうやって前を向いて生きている人がいるということを知ってほしい。僕と同世代の人たちにも伝わる作品になっていると思うので、ぜひ見てほしいですね。
場面写真

上杉弘樹 役 玉山鉄二さん

Q. 脚本を読まれた感想は?
A.事故に遭われたり、何かつらい思いをされた方に対して、かわいそうだな、とか辛いんだろうなと思いがちですけれども、当事者の方が悲劇のヒロインを演じなきゃいけない、という状況へ、僕たちが檻で囲ってしまっているんだなという思いがすごくありました。僕たちだけではなくメディアの問題でもあると思うのですが、そういう部分をまざまざと感じました。今まで自分も間違ったことをしてきたんだなと痛感しました。
ドラマ自体は、見ていて痛々しい部分もあり、すごくほっこりしていて温かいシーンもあって、そこに三者三様の家族の成長物語があるんですが、今まで普通に生活してきた自分がいかに幸せで、もっともっと自分の幸せを噛みしめて生きていかなきゃいけないなと思いました。
Q. この役を演じるにあたって気を付けたことは?
A.これは作品の肝と言っていいと思うのですが、過去の、お父さんが生きていた時代の親子関係や、家族関係が見えるシーンが本当にすごく大事で、そこが僕たちが演じる現代の部分よりもっともっと大事だと僕は認識していて。で、そこを生かすも殺すも、自分の現代になってからのお芝居だから、それを殺さないように、うまくかみ合うようにということを監督と話しながら、うまくつながるように演じました。
Q. このドラマを通じて伝えたいことは?
A.3つの家族がどう再生していくのか、どう苦しみから抜け出せたのか、そういう家族の軌跡をご覧になっていただきたいです。そして、これから色々な壁に突き当たったり、つらい状況のときに、あるいはもちろん幸せな方も、自分の幸せのとらえ方というものを感じていただけたら嬉しいです。
場面写真

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