メニューを開く

番組表

ご加入はこちら

宮沢りえ インタビュー


                          ありふれた日常の中に特別な何かがあるこの作品を通じて、それを感じてほしい

奇跡の瞬間を生み出す犬童監督との信頼関係

飼い猫たちとの愛しい日々を綴った人気シリーズが帰ってくる。主人公の漫画家・小島麻子を演じる宮沢りえに話を聞いた。
「自然の豊かな井の頭公園での撮影ということもあり、心に栄養がたまっていく作品だと感じます」

今回も犬童一心が監督を務める。
「監督は、猫たちに無理強いしないんです。猫がここまで来るというシーンでも、来なかったら来なかったで何とかしてくださいという演出だから、常に脳をフル回転させて演じなければならない。疲れるけど、楽しい時間でしたね」
「監督は作品や役柄に対する思い入れが本当に強い。だから私たちもそれに応えようと頑張れる。演じていて幸せです」

第1話では、アシスタントのミナミ(黒木華)が漫画家としての独立を考え、麻子に思いをぶつける。「華ちゃんと初めて会ったのは随分前のことでしたが、それからたくさんの作品に出演して、素晴らしい賞も受賞されて。今回は華ちゃんと、お互いの増やした引き出しを遠慮なく開け合うという感じでした(笑)。2人で酔っぱらうシーンは、人間くささが出た、いい場面だったと思います」

新たに登場するのがミナミの後任を志願する飯田(前田敦子)。
「あっちゃんは、大観衆の前で自らをさらけ出していた人。度胸が違う。見た目の可愛らしさと内面のギャップも結構あって、どんどん惹かれていきましたね。本番でパッと思いついたことを投げ掛けたら、見逃さず受けとめてくれた。本当に懐が深いヤツです(笑)」

多彩な登場人物たちが日常の中の非日常を描く

「この作品は『寅さん』のようにしたい」という犬童の思いが、今回も個性的で魅力溢れるゲストキャラクターを生んでいる。編集者・大森(長塚圭史)や、麻子に猫のグーグーを託したホームレス(田中泯)などおなじみの顔触れに加え、第2話では初老の刑事・賀川(イッセー尾形)、第3話では大学の同級生・智子(西田尚美)が登場する。
「イッセーさんとは、その瞬間に沸き起こるお互いの感情をキャッチボールできた。演劇人として憧れる方と2人きりで思いのままの芝居ができた、味わい深い時間でした」
「西田さんと国立駅で撮影したシーンは、決められた台詞がなくて一発勝負の連続でしたが、すぐ溶け込んでくださって。流石ですね」

今回も各エピソードに何気ない日常を慈しむ視点が注がれ、作品に独特の温かさと深みを与えている。
「私たちが過ごしている日常は、当たり前のものじゃなくて、奇跡の瞬間の重なりなんだろうなって感じるんです。美しい景色を見たり、好きな人と会って話したり、おいしいものを食べたり、心地良く眠れたり。それが本当はとっても特別なことなんだってことが、このドラマには映っています。それを感じてもらえればと思います」

最後に、宮沢ははにかみながら視聴者へのメッセージを贈ってくれた。撮影の確かな手応えを感じさせてくれる素敵な笑顔だった。「惜しみなくエネルギーを注ぎ込んだ作品なので、どのエピソードもえこひいきせず、全5話とも可愛がってやってください(笑)」

みやざわ・りえ

1973年4月6日生まれ。東京都出身。幼い頃にモデルとしてデビュー。その後、映画・舞台を中心に活躍。『たそがれ清兵衛』('02)と『紙の月』('14)で2度にわたり日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞するなど、日本を代表する女優。

  • 撮影=小暮徹
  • 取材・文=南里憲孝
  • スタイリスト=安野ともこ(コラソン)
  • ヘア&メーク=千吉良恵子(cheek one)
  • ネイリスト=三浦加納子(スリーピース)
  • 衣装協力=グレーコンビネゾン humoresque(ユーモレスク)、白インナー スタイリスト私物、
    ピアス・リング・バングル共に CASUCA(カスカ)、キルト付きパンプス chausser(ショセ)
閉じる
もっと見る