情熱の国の魅力を再発見する、イベリア半島鉄道の旅。
スペイン大紀行
サッカーの最高峰リーガ・エスパニョーラでも知られる情熱の国スペイン!初取材の高速列車ユーロメッドを始め、AVEやアルコ、アルビア、アルタリアを乗り継ぎ、イベリア半島を6回に渡って縦横断。芸術の街バルセロナからバレンシアへ。そしてスペイン最盛期の栄華を体感できる古都を巡り、首都マドリードから、ラ・マンチャ、アンダルシアへと駆け抜けます。世界遺産、音楽、踊り、食…スペインの魅力を満喫する鉄道大紀行です。
情熱の国の魅力を再発見する、イベリア半島鉄道の旅。 スペイン大紀行サッカーの最高峰リーガ・エスパニョーラでも知られる情熱の国スペイン!初取材の高速列車ユーロメッドを始め、AVEやアルコ、アルビア、アルタリアを乗り継ぎ、イベリア半島を6回に渡って縦横断。芸術の街バルセロナからバレンシアへ。そしてスペイン最盛期の栄華を体感できる古都を巡り、首都マドリードから、ラ・マンチャ、アンダルシアへと駆け抜けます。世界遺産、音楽、踊り、食…スペインの魅力を満喫する鉄道大紀行です。 [PART5]巡礼の鉄路を辿ってサン・セバスティアン バスク地方を代表する、高級ビーチリゾート。コンチャ海岸スペイン北部に位置するバスク地方は、ヨーロッパ最古の民族とも言われるバスク人が暮らす、独自の文化と伝統を誇る土地柄です。サン・セバスティアンはバスク地方の中でもフランス国境に近い、洗練された高級リゾート。かつて貿易港として栄えたこの町は、スペイン王妃マリア・クリスティーナが避暑地として以来、高級保養地として知られるようになりました。 サン・セバスティアン駅に到着 コンチャ海岸 リゾートホテルが立ち並ぶ モンテ・イゲルドとモンテ・ウルグルコンチャ海岸を挟むように聳えているのが、モンテ・イゲルドとモンテ・ウルグルと呼ばれる二つの丘。モンテ・ウルグルには、ナポレオンの攻撃を受けたこともあるこの街を守ってきた、モタ城という城塞があります。モンテ・イゲルドへはフニクラと呼ばれるケーブルカーで一気に山頂へ。絶景を売りにするホテルや、遊園地があり、観光名所となっています。 ビーチを望む フニクラ サン・セバスティアンの街並み サン・セバスティアン市街駅からマリア・クリスティーナ橋を渡ると市街地に。大聖堂、市役所など、格子状に整備された街には、重厚な歴史を感じさせる建造物が密集しています。また、旧市街には100軒以上ものバルがひしめき合い、バスク地方ならではの名物「ピンチョス」(パンに食材をのせて串で刺す一口料理)を味わうのがこの街の楽しみの一つとなっています。 マリア・クリスティーナ橋 大聖堂 市庁舎 安くて美味しいバルが並ぶ ピンチョス ポルチーニ茸の鉄板焼き ビルバオ 現代アートと石造りの街が融け合う、バスク地方の中心都市。ビルバオ市街サン・セバスティアンからバスク鉄道でビルバオへ。ビルバオはビスケー湾に面した港湾都市。バスク地方の中心都市です。河口付近には世界最古の運搬橋(1893年開通)であるビスカヤ橋(世界遺産)があり、今でも現役でその役割を果たしています。また、1997年にオープンした、スペインが誇る現代アートの美術館、グッゲンハイム美術館も見逃せないスポットの一つです。 サン・セバスティアンからビルバオへ ビルバオの街 ブルゴス 巡礼路の途上、川のほとりに広がる中世の城下町。サンタ・マリア大聖堂(ブルゴス大聖堂)1984年に世界遺産に登録されたこの大聖堂は、13世紀の着工から350年の年月をかけて完成しました。セビリア、トレドに次いでスペインで3番目の大きさを持つ大聖堂で、スペイン独自の技巧と装飾を凝らしたスペイン・ゴシック建築の最高傑作の一つとされています。内部にはレコンキスタの民族的な英雄エル・シドとその妻が眠る他、黄金階段、聖母マリアに捧げられた主祭壇など、見どころが多くあります。 サンタ・マリア大聖堂 黄金階段 星形天井 主祭壇 ムーア人殺しの聖ヤコブの像 サンタ・マリア門の夜景 El Camino de Santiago(サンティアゴの道)サンティアゴ・デ・コンポステーラには、聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)の遺骸があるされ、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大巡礼地に数えられています。スペインではEl Camino de Santiago(サンティアゴの道)と呼ばれるこの巡礼路の途中にあるのがブルゴスの街。毎年数万人の人がサンティアゴを目指して訪れます。巡礼者のシンボルはホタテ貝。巡礼者が迷わぬように、街のあちこちに方向を示すサインが置かれています。 巡礼者の像 巡礼路の道標 巡礼者たち エル・シドブルゴスは11世紀のスペインの英雄エル・シドの生まれた街で、街の中には勇壮な彼の騎馬像がある他、旧市街への入口であるサンタ・マリア門には、6人の英雄像の一つとしエル・シドの姿が見えます。エル・シドは、イスラム教徒に対する国土回復戦争(レコンキスタ)の前線で活躍し、カスティーリャ王国の拡大に貢献したスペインの英雄。妻ヒメーナとともにサンタ・マリア大聖堂の中に埋葬されています。 オペラ座前のエル・シド騎馬像 6人の英雄像(上段右側がエル・シド) レオン ベルネースガ川のほとりに佇む、旧レオン王国の首都レオン市街中世にはレオン王国の首都が置かれていた街で、美しいステンドグラスで有名なゴシック建築のサンタ・マリア・デ・レグラ大聖堂をはじめとする、多くの記念建造物があります。サン・イシドロ教会は、スペインでカトリックの布教に尽力した聖イシドロに捧げられた教会。市内にあるカサ・デ・ロス・ボティーネスは、建築家アントニ・ガウディが初期に設計したもので、現在は銀行が入っています。 サン・イシドロ教会 ガウディ作「カサ・デ・ボティーネス」 オルビゴ橋と巡礼者 サンタ・マリア・デ・レグラ大聖堂13世紀半ばから14世紀にかけて建て上げられたサンタ・マリア・デ・レグラ大聖堂は、ブルゴス大聖堂に次ぐ、スペイン・ゴシック様式の優れた建造物であり、フレンチ・ゴシックの影響を強く受けていると言われます。中に入るととにかく圧倒されるのが、ステンドグラスの美しさ。総面積は2000uあり、石造りの壁部分よりも広く、太陽の動きとともに刻々とその輝きを変化させています。北側は旧約聖書、南側は新約聖書から題材を得ており、その色合いの違いも見どころの一つです。 サンタ・マリア・デ・レグラ大聖堂 ステンドグラス ニコラス・フランセスによる、主祭壇画 パラドール・デ・レオン(サン・マルコス修道院)五つ星の最高級パラドール(=教会や城塞を利用した国営ホテル)として利用されているサン・マルコス修道院は、サンティアゴ巡礼者の救護院として使用されていた修道院です。美しい正面玄関、大小10か所以上あるサロン、聖人たちの彫刻が見守る回廊…ライブラリーのバルコニーからは礼拝堂を見下ろすことができます。夕食はパラドール内のレストランでレオンの伝統料理に舌鼓。贅沢な時間が流れます。 美しいファサード 落ち着きある空間 回廊 レストラン カスティーリャ地方の牛肉ソテー きのこソース レオン産牛肉ハムの薄切り
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