ドキュメンタリー

ノンフィクションW　偉大なる指揮者の栄光と苦悩 ナチスとフルトヴェングラー

２０世紀最高の指揮者と称されるフルトヴェングラー。第二次世界大戦後、ナチス政権への関与を疑われ、立場が一転してしまう。日本初公開の資料から、その心情を描く。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を世界有数の楽団へと育て上げ、20世紀最高の指揮者と称されるヴィルヘルム・フルトヴェングラー（1886～1954）。賞賛を受ける一方、第二次世界大戦に向かう時代の中で、ヒトラーの生誕前夜祭でのハーケンクロイツ（ナチスの象徴である逆かぎ十字）の旗の前で指揮をする映像などがもととなり、第二次世界大戦終了後にはナチス政権との関与を疑われ、演奏禁止処分を受けてしまう。
死後半世紀以上経った今なおフルトヴェングラーをめぐる論争は続いている。番組では、近年発見された貴重な資料とともに、天才指揮者とナチスの関係を検証し、秘められた彼の真意、そして戦争によって翻弄されたひとりの芸術家の想いを描き出す。