映画

時をかける少女(1983)

２０２０年に逝去した名匠・大林宣彦監督による感動のファンタジー。タイムトラベラーになった少女の揺れる心を描写。原作は筒井康隆の小説。原田知世は本作で映画初主演。

新人だった原田を一躍人気スターの座に押し上げた大ヒット作。角川映画の先輩・薬師丸ひろ子の「探偵物語」と二本立て公開されて配収28億円を記録し、原田が歌う主題歌もヒット。時を越える力を持ったヒロインの戸惑いを、思春期の少女の揺れる心に重ねて描いた大林監督の演出が冴え、今や青春SFの名作となった。舞台となる監督の故郷・尾道の風景も印象的。同監督の「転校生」「さびしんぼう」と並ぶ“尾道3部作”の一本となった。2006年、同じ原作は細田守監督によってアニメ映画化もされて好評を博した。